【控訴】長野4人殺害「絞首刑みたいな死に方は嫌だ。必要なのは治療だ」

長野4人殺害事件の被告に対し、長野地裁が死刑判決を言い渡した。
被告は妄想症の影響を受けていたが、裁判所は「犯行の責任能力は認められる」と判断。
判決は「被害者に非はなく、極刑を避ける理由はない」と結論づけた。
被告は母親に「絞首刑はつらい」と語っていたが、裁判員は罪の重大性を優先した。
弁護側は控訴を検討している。

この事件は、精神疾患と刑事責任をどう線引きするかという重い課題を投げかける。
裁判所は「妄想が影響したとしても行動の制御は可能だった」と判断し、社会防衛の観点からも死刑を選択した。
一方で、被告が抱えていた精神疾患への治療機会や、刑罰の人道性をめぐる議論も今後再燃するだろう。
裁判員制度の下での死刑判断は、社会全体が「命の責任」をどう捉えるかを問うものになっている。
控訴審では、量刑と精神医療の在り方の両面から改めて焦点が当てられる可能性が高い。