【アメリカンフットボール】日大アメフト部廃部は「簡単に決められない」廃部阻止の署名1万以上を集めたライバル校の深すぎる思い
【アメリカンフットボール】日大アメフト部廃部は「簡単に決められない」廃部阻止の署名1万以上を集めたライバル校の深すぎる思い
転載元: https://hayabusa9.5ch.net/test/read.cgi/mnewsplus/1702189413/
11月末、メディアで廃部が決定事項のように伝えられたが、「一つの方針」に過ぎず廃部か存続か結論は出ていない。むしろ、出せない苦境に追い込まれているといってもいい状況だ。
’18年5月の日大悪質タックル事件の真相に迫る『ブレないスポーツ報道』(言視舎)の著者で、長年、大学アメフト界を取材してきた、スポーツライターの津田俊樹氏は明言する。
「11月12日にアップされた『FRIDAYデジタル』の記事に『一部の学内関係者が廃部を唱えるが、その声は雲散霧消する』とコメントしました。今もその見通しに変わりなく、優柔不断に見える林理事長の代わりに言いますと、アメフト部は存続させなければいけません。関東、関西を問わず各校からリスペクトされ、不滅の歴史を刻んできたチームですから、存在感は絶大です」
日大アメフト部は’40年に創部され、’59年に就任した故・篠竹幹夫監督が編み出した広角的なパスで相手ディフェンス陣を翻弄する「ショットガン隊形」で栄光への道をひた走った。
関西の雄・関西学院大とは、学生日本一を決める甲子園ボウルで「赤の日大」と「青の関学」として多くの名勝負を展開。’90年代以降、低迷したものの’17年に27年ぶりに両者の対戦が復活し、21回目の頂点に立った。
関学だけでなく、立命館大、京都大の関係者も「厚い壁に何度も何度も跳ね返されてきました。ショットガンを封じるために何をすべきかを考えに考えて戦い、打倒・日大こそがすべてでした」と異口同音に語る。
「あの赤のユニホームを見ると、卒業しても血が燃えたぎります。関東の他校を見ても、今一つ闘争心がわかない。日大に勝つことを目標にして練習を重ねたことで、われわれがどれだけ成長できたか計り知れません」(元大学アメフト部関係者)
「実際に書かれたものを見たわけではありませんが、試合に臨むとき、両親宛の遺書を書いて家を出る選手がいたと語り継がれています。なんとしても勝つという気持ちのあらわれです。学生たちは心身ともに自分を追い込み、フィールドに立ちます」
難敵がいたからこそ、成長できたという日大への憧憬に揺るぎはない。体と体をぶつけ合うコンタクト・スポーツを経験した者にしかわからない心情から、関学のOBは廃部撤回を求める署名をインターネット上で募り、その数は1万人をはるかに超えたという。もちろん、今回の違法薬物事件は許されないが、廃部だけは避けてほしいという切なる願いから立ち上げたのだ。
日大アメフト部存続のためにどうすればいいのか。前出の津田氏は内向きの姿勢、排外主義からの脱却を提言する。
「事件の再発防止は当然のことながら、事件以外の問題点にケジメをつけなければなりません。一言でいえば、アメフト部に群がる利権集団を断ち切ることです。合宿所や練習施設の管理、用具、ユニフォームなどに大金がかかるため、癒着ビジネスで甘い汁を吸ってきたOBがいます。悪質タックル事件のとき、彼らを追放しようとしましたが、結局、できませんでした。今度こそ、大学側が完全に膿を出し切るという強い姿勢で臨まなければ」
次に具体的にどういう形で部を存続させるのか。一部メディアで同好会やサークルとしての活動、他大学の編入などが示されているが、あまりにも非現実的だ。
「リーグ戦のトップと下位ではパワー、スピードが段違いです。アメフトは頭を打ったり、頚椎を痛めたり大ケガにつながります。同好会レベルとなれば、もう試合になりません」(アメフト関係者)
となれば、関東学生アメリカンフットボール連盟に一連の事件の真相と責任者の処分、そして再発防止策を示して謝罪し、下部リーグへの降格を受け入れ、どん底から這い上がってくるしかない。
12/10(日) 14:00 FRIDAY 全文
https://news.yahoo.co.jp/articles/352c5c18644891ae4e33fe697e77c929677d55d4