高木豊「外国人選手のレベルは下がっている」活躍できない助っ人が多い理由を分析
高木豊「外国人選手のレベルは下がっている」活躍できない助っ人が多い理由を分析
転載元: https://hayabusa9.5ch.net/test/read.cgi/mnewsplus/1701466546/
――日本のピッチャーの質が向上している一方、日本に来る外国人野手のレベルはどう見ていますか?
高木 レベルは下がっています。昔と比べるとメジャーも球団が増えていますし、優秀な選手の受け皿が必然的に多くなる。それと、メジャーでは2020年からベンチの登録枠が25人から26人に拡大していますし、2022年からは年俸の最低保証額が上がったほか、ナ・リーグでも指名打者制がスタートしました。そういったことも、日本に来る野手たちの質に影響していると思うんです。
――以前はプロ野球が、メジャーの舞台からこぼれていた優秀な選手の活躍の場になっていたわけですね。マイナーリーグの待遇(年俸、移動の負担など)も改善されていますし、積極的に日本でプレーすることを求める外国人選手が少なくなっているのかもしれません。
高木 そうですね。なので、これからは外国人選手に過度な期待はしないほうがいいと思います。日本人の選手でも、今季は3割を打ったのがセ・リーグで3人、パ・リーグで2人だけ。本塁打王争いにしても、昔は上位に外国人選手の名前が多かったですが、今季のトップ3にいたってはセ・パ通じてロッテの(グレゴリー・)ポランコだけですから。
――もはや”助っ人”と呼べる状況ではない?
高木 選手たちも、あまり”助っ人”とは感じていないでしょう。一目置くということも全然なく、単にチームメイト。本当に友達感覚でやっていますよ。
――高木さんの時代は、外国人選手に対する見方が違いましたか?
高木 「高い年俸をもらっているんだろうから、打ってくれよ」っていう感じで見ていました。「打ってもらわなきゃ困る。打って当たり前」という位置づけでしたね。今は、先ほども言ったように友達みたいな感じですし、「日本でうまくなりたい」と思っている外国人選手もいるくらいですから。
――外国人選手に過度な期待はできない、ということでしょうか?
高木 あまり期待はしないほうがいいと思います。打率、本塁打、打点、出塁率にしろ、トップ10に入るぐらいの成績を残してくれれば十分じゃないですか。最初からホームラン30本とか、打率3割とかを期待してしまうと現実とのギャップが出て、打てなかった時にすぐに代えることになる。
でも、目標を低めに設定しておけば、ある程度我慢して起用し続けることができると思うんです。起用し続ければ、結果的にアジャストして想定よりも打ち出すこともあるはず。とにかく、昔とは違った使用法などを考えないといけないですし、見る側も長い目で見る必要があるでしょう。
全文 2023年12月01日 10:10 スポルティバ
https://sportiva.shueisha.co.jp/clm/baseball/npb/2023/12/01/post_313/