「セクシー田中さん」元漫画編集者が原作者の無念代弁「“恋愛ヤッホー”にするわけにはいかないと」「組織が理解できていたのか」
「セクシー田中さん」元漫画編集者が原作者の無念代弁「“恋愛ヤッホー”にするわけにはいかないと」「組織が理解できていたのか」
転載元: https://hayabusa9.5ch.net/test/read.cgi/mnewsplus/1707813734/
2/13(火) 17:16配信 スポニチ
関大の深澤真紀特任教授が13日、文化放送「大竹まこと ゴールデンラジオ!」(月~金曜後1・00)に生出演し、昨年10月期に日本テレビでドラマ化された漫画「セクシー田中さん」の芦原妃名子さん(享年50)が急死したことでクローズアップされた、漫画の映像化問題について自身の考えを示した。
かつて漫画の編集者だった深澤氏は、同作を含めて芦原さんの代表作をすべて読んでいるという。芦原さんの訃報に「本当に残念でならない」と追悼の言葉を口にした。その上で、「SNSの炎上とか、誹謗中傷の問題も大きいですが、原作を改編していいかが語られすぎて、今回の件はそれが問題ではないというお話をしたい」と問題提起。「芦原さんは『セクシー田中さん』という作品の何を守りたかったのか、あまり語られていない。皆さん、原作も読んでいなければ、ドラマも見ていないで語っている方が残念ながら多くて」と続けた。
芦原さんの作風について、深澤氏は「業界では評価されている漫画家の1人。すごく丁寧で、すごく誠実な、すごく難しいテーマを描かれている漫画家の1人なんです」と説明。同作について、「一見、タイトルはふざけてる。しかも、ラブコメだと思われているかもしれないけど、とにかく自己肯定感の低い人に寄り添う作品なんです」とした。
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芦原さんは生前にしたためたブログ(後に削除)で、「性被害未遂・アフターピル・男性の生きづらさ・小西と進吾の長い対話等、私が漫画『セクシー田中さん』という作品の核として大切に描いたシーンは、大幅にカットされ、まともに描かれておらず、その理由を伺っても、納得のいくお返事はいただけない」などと、ドラマ化への苦悩をつづっていた。
これについて、深澤氏は「ラブコメの姿をしているけど、主人公たちがいろんなことに巻き込まれていて、そのテーマを描いている。でもドラマはたぶん、めんどくさいとか、役者に説明できないとか、スポンサーがめんどくさいとかあるのかもしれないけど、面倒なテーマを避けていて」と推測。「芦原さんとしては、そもそも王道の恋愛ドラマではないし、そういう性とか愛に対するトラブルについて向き合っているものなのに、ドラマ側が向き合っていないということで、不信感が生まれてきた」と問題を指摘した。
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そこまでしても、芦原さんはセクシーという作品、田中さんだったり朱里だったり(を守りたかった)」と、意図を推測した。
人物像から自己肯定感、社会問題まで、芦原さんが丁寧に描いた世界観。深澤氏は「本当に人気ある漫画でしたから、田中さんや朱里に思い入れのある読者がいる中、ありがちな“恋愛ヤッホー”みたいなドラマにするわけにはいかないと強く思われたわけですね」とし、「そのドラマ化に当たって、出版社なりテレビ局なりという組織が、芦原さんの真剣な意図を漫画の主人公も、読者も守りたいという意図を理解できていたのか」と、疑問を投げかけていた。
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