12歳で衝撃120m弾の超逸材、2年でさらに急成長 投手として最速135キロ、50メートル6秒で走る俊足
12歳で衝撃120m弾の超逸材、2年でさらに急成長 投手として最速135キロ、50メートル6秒で走る俊足
転載元: https://hayabusa9.5ch.net/test/read.cgi/mnewsplus/1705545944/
体つきは二回り大きくなった。世代のトップ選手が集まり、プロ野球への登竜門と呼ばれる「NPB12球団ジュニアトーナメント」。2021年の大会で中日ドラゴンズジュニアの一員としてプレーした小久保選手は、神宮球場の左翼スタンド中段に放り込む本塁打を放った。推定飛距離120メートル。その衝撃は2年経った今も色あせない。
当時から大きかった体は中学に入って、たくましさを増した。身長は5センチ高くなり177センチ、体重は10キロ近く増えて77キロとなった。「土日は1.5キロのお米を食べています。最初は大変でしたが、今は全く問題ありません」。まだあどけなさが残る顔をほころばせる。
小久保選手は遊撃手をしながら、試合終盤でマウンドに上がる時もある。打撃では球速や球威のある直球に負けないスイングを意識。投球では1か月で3キロの球速向上を目標に掲げる。現在の最速は135キロ。中学に入学した当初から10キロ以上アップした。スクワットやジャンプといった下半身を強化するトレーニング、食事やプロテインなど、投打のレベルアップにつながる地道な努力を続けている。
「NPB12球団ジュニアトーナメント」での活躍は、小久保選手にとっても影響が大きかった。試合に出場すれば、相手チームにも観客にも名前が知られている。「周りに見られるプレッシャーも、結果を出さないといけないプレッシャーもあります。できるだけ意識しないようにはしていますが」。体格は大人と変わらなくても、まだ中学2年。周囲の目を気にせずプレーするのは簡単ではない。
ただ、小学6年生で同世代のトップレベルに触れた経験はプラスにも働いている。全国には自分より上手い選手がたくさんいることを知り、最後まで気持ちを抜かず全力を出し切らなければ、ポジション争いにも試合にも勝てないと学んだ。
中日ジュニアで活躍した頃の小久保【写真:川村虎大】中日ジュニアで活躍した頃の小久保【写真:川村虎大】
俊足も武器に…警戒される中でも次塁を陥れる
投打の能力の高さに加えて、チームを指揮する奥村尚監督が高く評価するのは「足」。持ち前のバネに筋力が加わったことで、ここ半年で急速に速くなっているという。昨年8月に50メートルのタイムを計測した時は6秒19。チームの指導者たちは「今は6秒フラットくらいのスピード」と口をそろえる。
小久保選手は相手チームに警戒される中で盗塁を決め、中堅への安打で二塁を陥れる。奥村監督は「NPBジュニアのイメージが強いので打球を遠くに飛ばすスラッガータイプとみられています。その良さは消さないようにしながら、足を生かす打撃も意識して練習しています。強い打球を心掛けて、その延長線上に甘い球をスタンドに運ぶイメージです」と話す。
打者、投手、走者と全てでチームを引っ張り、観る人を魅了する小久保選手。ドジャース・大谷翔平投手に憧れを抱き「自分も投手と野手、どちらもできる選手になりたいです」と力を込める。“120メートル弾”以上の衝撃を、中学生で残す可能性を感じさせる。