【悲報】大河ドラマ歴史考証「道長と紫式部の幼ななじみ&恋仲設定を聞かされたときは愕然とした」
【悲報】大河ドラマ歴史考証「道長と紫式部の幼ななじみ&恋仲設定を聞かされたときは愕然とした」
転載元: https://nova.5ch.net/test/read.cgi/livegalileo/1733997798/
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脚本家や制作陣は、ドラマは面白くなければいけないと思っていますが、私は面白いかどうかではなくて、史実に合っているかどうかをチェックするのが仕事です。舞台は1000年前の宮中の話ですが、実は道長や朝廷関連の史料(古記録)はたくさん残っているんです。その反面、紫式部関連の信頼できる史料は少なく、特に宮中に仕える前の史料は全くなく、どうしようもない。紫式部の歴史的評価は、歴史学界では「最高の文学を書いた人」くらいしかできないのではないでしょうか。紫式部の生涯を真面目に研究している歴史学者はいないと思います。
正解がないところを面白く創作するのは構わないとはいえ、時代考証を引き受けて全体のあらすじを最初見た時に、紫式部と道長が幼なじみで恋仲になると知ってがくぜんとしました。でも、すでに制作発表時に公表していることは、もう変えられません。私は自分の頭の中で、ドラマを「政治パート」と「恋愛パート」に分け、政治パートは「リアル(現実)パート」、恋愛パートは「フィクション(架空)パート」と割り切って考えることにしました。
私は時代考証として『光る君へ』を非常に重い皇位継承と宮廷政治のドラマにしたいのに、ほとんどの視聴者は紫式部と道長の恋愛パートを楽しんでいる。人間の気持ちは1000年の時を経ても同じなんだなあ、と思い至って感動しました。同時に、50年近い研究成果をドラマに注ぎ込んでいる歴史学者として、こんなに努力をしても喜んでくれる視聴者はあまりいないのだなあという絶望感も味わいましたが。
https://www.yomiuri.co.jp/column/japanesehistory/20241209-OYT8T50192/